葬儀は、最近は簡易化されるケースが多くなってきています。家で行えない事情というのも多くなってきています。昔のように、一戸建てや、平屋の建物なら、そこを何とか暗幕はってお葬式が出来るようにしたのですが、今はマンションも増えてきているので、階数が上の階の人ならば、移動もエレベーターだけになってしまいます。
これでは弔問される方も大変になってきます。隣近所もかなり近い空間となっています。その中で行うのはかなり大変です。最近はホールも多様化してきています。多くのホールができて、たとえ少人数でも心のこもった式を挙げることができるようになってきています。
小さいホールを使えば、そんなに費用もかかっては来ないです。きめ細やかな対応もされているので、大きな式に劣らないきちんとした式にすることができます。参列される方の配慮もあります。
故人を送るのにたくさんの参列者を招いたり豪華な祭壇を用意するのもいいですが、どうしても遺族が気疲れしてしまいます。昔のように親族一同の結びつきが強く、近所の自治も発達していたような頃ならたくさんの人が助けてくれました。
しかし最近ではふるさとを離れ核家族で暮らしている人も多いため、人手も足りなくなりがちです。故人とのお別れはバタバタせずにゆっくりとしたい、という声も増えて来て、昨今のシンプルな葬儀が主流になって来たのでしょう。
葬儀社でもシンプル葬に対応したところが増えていて、たとえば火葬だけで15万ほどで済むようなプランもあります。家族だけでゆっくりとお別れするならこれも選択肢の一つでしょう。故人が「式によけいなお金をかけないでくれ」と言い残すことも増えていて、よりシンプルに、心をこめたお別れが主流になっています。
昔ながらの葬儀は、家族や親戚に仕事関係や友人など故人に少しでもかかわりを持っている人が一斉に集まってくる儀式のようなところがありました。しかし、悲しみに打ちひしがれている家族にとって、弔問客の対応は意外と心労になってしまうことがあります。
家族だけでそっと悲しみを包んでくれるような葬儀にしたいという声も高まり、最近では家族葬が主流になってきています。家族だけで故人の最後を見送ることができると余計な心労をかかることなく、無事に終えることができます。
そして、家族葬の良い所はコストが非常に安いことです。家族やごく一部の親戚だけが出席するので、祭壇などを豪華にする必要もないですし、香典返しなども最低限に済ませることができます。お通夜と告別式に振舞わるお料理も少人数だけですので、かなりコストを抑えることができ、さらに温かみのある儀式ができます。